多くのオンラインストアがやっているからという理由で、なんとなくで登録フォームを貼り付けて、なんとなくメルマガ配信をしている方。残念ながらそれではメールマーケティングの本来の効果を引き出せていないでしょう。
このままメールマーケティングについて理解しないままでいると、本来得ることができるメリットを享受できないかもしれません。そうなれば、無駄に広告費用が増えていき、いずれは赤字なんてことも十分あり得ます。
そうならない為にも、本記事では「メールマーケティングの重要性」と、Shopifyで実装可の「メールマーケティングアプリKlaviyo」についてお伝えしていきます。
メールマーケティングの重要性
メールマーケティングは、1980年代より存在するもので新しいものではありません。日本でもたくさんの企業で実施されています。しかし、昨今の売り込み型営業の終焉により、メールマーケティングの重要性が、これまで以上に高まってきています。
売り込み営業の終焉
こんな経験はないでしょうか?自宅への直接訪問やテレアポによる営業。「話を聞いてください」と言われ、少し話は聞いたものの時間を浪費された感覚。
これはWeb広告でも同じで、お客様の意図とは別に流れてくるリスティング、ディスプレイ、SNS広告は、見ている人を嫌な気持ちにさせることがあります。
売り込み型が嫌われる理由
答えはシンプルで、自分でインターネット検索すれば分かるからです。しかも、そのほうが自分の知りたいことを効果的に知ることが出来るからです。ですから自分の興味関心とは別に、売り込みの営業をされるのは、時間の無駄ですし効率的でないのです。
メールマーケティングの種類
メール配信によって見込み顧客の態度変容 (AISAS) を促し、資料請求やフォーム登録、そして商品購入といった成果につなげるためのマーケティング活動のことです。以下に、二つのメールマーケティングをご紹介します。
ステップメール
ステップメールとは一定期間に自動配信するメールシステムです。例えば、ユーザーのフォーム登録や資料請求を起点に、あらかじめ作成しておいたメールを決められたタイミングで、順次配信する仕組みです。
例えば、皆さんは知らないブランド商品をいきなり購入することってしますか?おそらく、しないと思います。ですから、ユーザーが購入前に必要としている情報をユーザーの必要とするタイミング (AISAS) で、順次提供する必要があります。
それを実現できるのが、ステップメールというわけです。
メルマガ
メルマガは、ある期間を起点に一斉配信するシステムです。例えば、新商品発売、クリスマスキャンペーンといったタイミングでメール配信されます。ですので、潜在顧客が購入のアクションを取りやすくする役目を持ちます。
メールマーケティングで出来る事
メールマーケティングは他の集客方法と比較すると、わりと費用を掛けずに運用することができます。その他にも、大きなメリットが二つあります。
自動集客できる
特に中小企業にとって、自動集客を実現できることはとても大切です。何故なら、中小企業ではECサイト運営に割く人工が限られていたり、ECサイト運営以外にもメイン事業があり、限られた時間で運営せざる得なかったりするからです。
一方ステップメールは、一度メールコンテンツを作成してしまえば、自動で決められた内容を順番通りにメール配信してくれるので、限られた工数で実現することが出来ます。
潜在顧客⇒ファンに変える
先ほど触れましたが、ステップメールはユーザーが購入前に必要としている情報を、消費者の必要とするタイミング (AISAS) で順次提供することができます。したがって、コンテンツ内容に共感を持ってもらいやすくなります。
それだけでなく「単純接触効果」と言って、繰り返しユーザーと接触機会を増やすことで、高感度が高まると言われています。その結果、ユーザーからファンになってもらえる可能性が高まります。
メールマーケティングアプリ “Klaviyo”
Klaviyoとは、ECプラットフォームShopifyで利用できるメールマーケティングアプリです。全世界で265,000店舗以上が利用しており、1,872件のレビューにて平均4.1/5.0の評価(2024年1月時点)を得ています。では、実際にどんな機能があるのか見ていきます。
登録フォームの作成
登録フォームは、メールマーケティングを実施する上でとても大切です。何故なら、登録してもらえなければメール配信できないからです。ですから、登録してもらえるような魅力的な登録フォームを制作する必要があります。
Klaviyoには沢山のテンプレートが揃っているので、自社サイトのブランドコンセプトにあったデザインを制作することができます。
(24年1月時点) 埋め込み式:8種類 ポップアップ式:54種類
テンプレートの制作は、専門知識がなくても仕上げることができます。
ステップメールの作成
ステップメールは、以下の条件で作成することができます。
Why: どんな目的で What: どんなコンテンツを When: どのタイミングで Who: 誰に配信するのか How: どんな条件で
Why: どんな目的で
商品の閲覧、またはかご落ちをした後、再び販売サイトに戻ってきたユーザーに対してメールを配信します。
フォーム登録してくれた潜在顧客に対し、順次メールを配信することができます。
誕生日などのユーザー情報を基に、個々のユーザーに特別なメッセージを送ることができます。誕生日クーポンなどの配布とかに最適です。
フォーム登録してくれたユーザーや過去に商品を購入してくれた方に対し、新商品の入荷などをお知らせします。
過去に商品を購入してくれた顧客に対し、例えば70日後に別の商品を紹介することができます。
商品を購入してくれた顧客に対し、 商品の感想や気づいた点等を確認するためのアフターサービスメールを配信します。
What: どんなコンテンツを
24年1月時点では、54種類のテンプレートからコンテンツ制作ができます。
テンプレートからだけでなく、白紙の状態からオリジナルのデザイン制作も可能です。上写真を見てもらうと分かるように、どちらともテキストや画像の挿入、リンクの貼り付けなど柔軟に編集可能です。
When: どのタイミングで
・サイトへの初訪問 ・フォーム登録時 ・ユーザーの誕生日 ・かご落ち時 ・顧客がサイトに戻ってきたタイミング ・商品購入時など
上記タイミングをトリガーに、日数を設定し、配信するタイミングを決定することができます。
Who: 誰に配信するのか
・全顧客 ・フォーム登録者 ・購入見込み顧客 ・VIP顧客 ・リピーターなど
例えば、「VIP顧客」だと、購入回数が5回以上というふうに自分で設定することができます。「リピーター」だと2回以上購入になりますが、こちらも自分で設定することができます。
一度設定すれば、自動で顧客を各項目に振り分けてくれるので、顧客リストの作成が簡単です。
How: どんな条件で
「When: どのタイミングで」「Who: 誰に配信するのか」を設定する上で、必要になってきます。
・配信メールをクリック。 ・配信メールをゴミ箱に捨てる。 ・配信メールをスパムメールとして報告。 ・配信メールを開封。 ・配信メールを受信。 ・登録を解除。 ・サイト訪問。 ・商品を参照。 ・注文のキャンセル。 ・チェックアウトの開始。 ・注文のフルフィルメント。 ・商品の注文。 ・購入額の返金。
以上のように、本当に細かくメール配信条件を設定することができます。例えば「購入額の返金」という条件で設定すれば、お詫びのメール配信を自動化することができます。
メールマガジンの作成
メールマガジンは、129種類のテンプレートから制作可能です。
解析データによる改善が可能
さらにKlaviyoでは、登録フォーム、メルマガ、ステップメール全てのメールマーケティングで解析データ採集が可能です。上写真は、私がクリスマスキャンペーン時に実施キャンペーンの解析データです。
このように、メールの配信達成率や開封率、そして購入に至ったプロセスも見ることができます。解析結果を基に、次のキャンペーンに向けて改善していくことが出来ます。
実際に使用して感じたこと
実際に使用して、半年くらいになります。実際に使用している身として感じたことを紹介していきます。
接触回数を増やせる
実際に使用して特に感じたことは、自動で自社商品・サービスに興味を持っているユーザーに対し、接触回数を増やすことができる点です。その結果、ユーザーとの距離感が近しくなり、ユーザーからファンになってもらえることです。さらに、ファンからフィードバックを得れる機会にもなるので自社サイトの改善にもつなげることができます。
ある程度の英語理解が必要
もう一つが英語での利用ということです。しかしながら、中学レベルの英語が理解できれば十分に利用することができます。使用方法を書いた記事があるので、英語が苦手な方でも使用可能です。
利用料金について
顧客数250以下の場合
【推定料金】 ・無料 【条件】 ・SMS配信数150通まで ・Eメール配信数500通まで ・開始から60日間限定、メールでのサポートあり (英語)
顧客数500以下の場合
【推定料金】 ・20-35ドル 【条件】 ・SMS配信数150-1,250通まで ・Eメール配信数5,000通まで ・メールとチャットでのサポートあり (英語)
顧客数1,000以下の場合
【推定料金】 ・30-45ドル 【条件】 ・SMS配信数150-1,250通まで ・Eメール配信数10,000通まで ・メールとチャットでのサポートあり (英語)
それ以上の顧客数を見込んでいる場合は、下記のリンクより利用料金をシュミレーションすることができます。空欄部分に、見込み顧客数を入力して、「Calculate」ボタンを押すだけです。ぜひ確認してみて下さい。
➤ Pricing Plans: Email & SMS Marketing Service | Klaviyo