ECモール(楽天など)でなく、自社ECサイト(Shopifyプラットフォーム等)が抱える初めの課題は、集客ですよね。このプロセスがまた難しいわけですが、集客課題をクリアした後も、難しい課題が待ち受けています。それが「お客様から信頼してもらうプロセス」です。
本記事で解決すること
- サイト訪問者から信頼を獲得したい。
- レビュー(口コミ)の重要性を知りたい。
- レビュー獲得方法を知りたい。
自分がお客様になったつもりで考えてみると至極真っ当で、全く知らなかったネットショップでお買い物をすることに、多少なりとも抵抗があるものです。この抵抗を最小限にしてくれるのが、客観的根拠です。その一つとして代表的なのが、「購入者からのレビュー」です。
レビュー収集の重要性
まず初めに、何故レビュー(口コミ)収集が重要なのかを、以下に記します。
- 見込み顧客が購入疑似体験できる
- 潜在的課題の発掘が可能
- SEO対策に効果的である
早速、一つずつご説明していきます。
見込み顧客が購入疑似体験できる
皆さんは、聞いたことのないお店から商品を購入する時ってどうしますか?
おそらく購入されたお客様のレビューを見ませんか?というのも、ECサイトでは商品を手に取って見ることができない為、無意識に別の根拠で購入の判断をしようとするからです。
その中でもレビューというのは、実際に購入された人達が実物を手に取り、そして使用した感想ですから、レビューをみることで、購入した時の疑似体験ができるわけです。
その結果、購入までの障壁を低くすることができます。ですからレビュー数を増やしていき、客観的データを蓄積していくことが重要なのです。
潜在的課題の発掘が可能
レビューの中には、「良い評価」もあれば「悪い評価」もあります。そして、その悪い評価というのは、自分では気づかない角度からフィードバックを得ることがあります。
悪評価を改善し販売数UP
例えば、私はクロコダイル革を使用したお財布を販売しています。クロコ革の腑柄模様は、個体差があり、ひとつとして同じものは存在しません。(本物の証であるのですが)
その為、「商品ページに掲載するイメージ画像と違う。」というコメントが過去にありました。それを受けて、「よくある質問コーナー」に、腑柄の特徴を説明書きに加え、かつお客様がイメージする腑柄により近づけるよう、在庫の腑柄を選択できるサービスを開始しました。
その結果、同じ内容の不満コメントがなくなっただけでなく、腑柄を選択できるということで、お客様にとっての不確定要素が減り、結果的に購入数が増えていきました。
このように、当初自分では及ばなかった課題点を、お客様からのレビューで得ることができるので、ECサイトの改善につなげていくことができるわけです。
SEO対策に効果的である
SEOとは、”Search Engine Optimization” の略です。日本語では、検索エンジン最適化とも言われています。この検索エンジンは、日々膨大に増えているSNSやブログなどの情報収集しながら、記事の検索表示順位付けを行っています。
SEO評価基準EAT
Googleが公式に発表しているSEO評価基準として、EATと呼ばれるものがあります。
- Expertise(専門性)
- Authoritativeness(権威性)
- Trustworthiness(信頼性)
端的に言うと、レビュー(口コミ)は、お客様による実際の声なので、それらを集めるほどサイトの「権威性」や「信頼性」が改善されると言われています。
ですから評価数が増えれば、SEO評価も高まります。その結果、ECサイトのランディングページ(LP)、商品ページ、そしてブログ記事の検索表示結果が上がり、多くの潜在顧客に商品を見てもらえるようになるわけです。
レビューを集める効果的な方法
レビューを集めることで沢山のメリットがあることがわかりました。なので、レビューを集めていこうとなるわけですが、実際にレビューを蓄積していくのは、簡単ではありません。
早いのか遅いのか分かりませんが、私は約3年で102件のレビュー(自社サイトにて)を獲得してきました。そこで、実際に私が実践してきた方法をご紹介していきます。自社サイトとの相性もあると思うので、参考になりそうな部分があれば、ぜひ応用してみてください。
顧客とのやり取りを増やす
個人的に、一番レビューを獲得できる方法だと思っています。
私の場合、先述したようにクロコの腑柄選択サービスを始めてから、直接お客様との接点が増えていったので、その時にレビューの依頼をしていました。
実際にコミュニケーションを取り交わす中で、レビューのお願いをすると、90%以上の確率で、レビューの書き込みをしてもらえました。
ですから、お客様との距離感を縮めるShopifyオンラインストアチャット機能を使って、商品に関する質問がしやすい環境を作ります。そしてチャット会話の中で、レビューをお願いするのがオススメです。かなりの確率でレビューを書いてもらうことができます。
レビューキャンペーン
購入済みのお客様向け
もし自社サイト用の公式SNSアカウントがあれば、そこでキャンペーンを告知するのも効果的です。例えば、SNSのフォロワーの中には、購入してくれたお客様もいるかと思います。それらの方を対象に、レビューの記入を約束してもらう代わりに、次回使用できる割引クーポンをお渡しするなどです。
レビューキャンペーン実施時に大切なのは、限定〇名というように人数を決めて、プレミアム感を出すことで、応募人数が増えていきます。
応募する際も最低限の条件を明記して、質の低いコメントが集まらないように工夫しましょう。
未購入のお客様向け
他にもまだ購入されていない方を対象に、レビューを約束してもらう代わりに、初回購入時に使用できるクーポンをお渡しする方法もあります。
レビューリクエストアプリの活用
レビューリクエストを自動で発信できるアプリの活用です。商品購入後の〇日後、フォローメールの配信を設定できたりするので、非常に便利です。
例えば、お客様に商品が届き、商品を使い始めた時期に、到着の確認から始まり、商品の状態、使い勝手に問題ないかを確認するフォローメールを送り、そのなかでレビューの投稿を依頼します。
お客様にレビュー依頼を感じさせるのでなく、お客様への心遣いを感じさせるメール内容にすることで、レビューを書いてもらえる可能性は一段と増します。
ネガティブレビューへの対応の仕方
レビューが集まってくると、どうしても低い評価やネガティブなコメントも少なからず集まってきます。これは、どうしても避けられないものです。それぞれのお客様がイメージしている商品と実物の違いは、どうしても発生してしまうものです。
だからといって開き直るのでなく、それらを謙虚に受け止め、自社のサービスを改善する為の材料にしていくことが大切です。ですから、必ずネガティブなコメントには返信をして詳細を確認します。問題が起きた状況や理由、今後の改善点を考え、説明します。
大切なのは、お客様の不満を理解し、問題を解決しようとする姿勢を示すことが大切です。
その結果、評価した人に納得してもらえるだけでなく、レビューを見る潜在顧客も、購入後のトラブルがあっても、しっかりと対応してくれる企業として信頼してくれるでしょう。