ShopifyのECプラットフォームを利用したECサイトでは、自力で集客を実施しなければなりません。しかし、ECサイトを運営して間もない方であれば、「集客ってどうやるの?」完全に?マークだと思います。
シンプルに集客方法は、無料と有料の二通りがありますが、今回は、無料かつ効果的な集客方法「Shopifyブログ機能」をご紹介します。(広告の種類については、別記事をご覧ください)
本記事で解決すること
- Shopifyブログ機能は重要なの?
- ブログ運営で必要なことは?
- ブログの書き方が分からない。
ECサイト長期運営に必須
もしECサイトを長期運営していきたいのであれば、ブログ集客は必ず実施すべき方法です。というのも、無料でできるだけでなく、呼び込み型集客である「ブログ記事」は、記事に興味・関心のあるユーザー自身で訪問しに来るので、コンバージョンの可能性が高いからです。
しかし、有料の広告は、利用するだけ費用が増えていきます。さらに有料の広告は、売り込み型集客の為、どうしても長期間実施していくと、同じユーザーへ届いてしまいます。そうすると、ユーザーからは、「またこの広告か、面倒くさいな。」と飽きられてしまうのです。
一例を述べましたが、つまり長期のECサイト運営には、ブログの運営が必要です。
何故ブログ機能は重要なのか?
ECサイトを運営していく上で、ブログ機能を利用していくことは、以下のメリットがあります。
- 広告費用のムダな流出を防ぐ
- 自動集客できるツールになる
- 専門ストアとして信頼される
- 情報を自然な形で広告できる
- 幅広い潜在顧客にアプローチできる
① 広告費用のムダな流出を防ぐ
集客できるブログ記事を蓄積することで、広告に多額の費用を費やす必要がなくなります。
例えば、ブログ記事を100記事書けば、ユーザーが訪問してくる100通りの窓口を作ることができるのです。1記事10人/日のユーザーが訪問してくるようになれば、1,000人/日ということになります。仮に有料の広告を使って1,000人/日訪問してもらう為には、おそらく10,000~20,000円/日位かかると思います。
決して簡単ではありませんが、ブログ記事で集客できるようになれば、広告費用を低減することができます。低減できれば、利益高になるわけです。
② 自動集客できるツールになる
有益な情報を発信しながら集客するブログ記事は、継続することで、他の広告媒体にはない効果を生みます。それは、ブログ記事が集客資産になる点です。
執筆した記事 (コンテンツ) の1つ1つが集客の窓口になるので、書けば書くほど勝手に集客してくれるツールとして積み重なっていきます。その結果、広告費用をかけずに、多くのユーザーが、サイトを訪問してくれるようになります。
③ 専門ストアとして信頼される
販売商品に関連する記事を執筆します。
例えば、商品の開発秘話、業界知識情報を提供するとします。すると、ただ商品を販売するサイトというだけでなく、専門的な情報を提供してくれる有益サイトとして認識されるようになります。
その結果、専門ストアとして、お客様から信用されるようになります。
④ 情報を自然な形で広告できる
Googleといった検索エンジンで表示されるようになると、コンテンツを探している人が、自然にウェブサイトへ訪問してくれるようになります。自然な形の広告なので、嫌な印象を与えることはありません。
そして、コンテンツを読んで共感を得た人達は、SNSを通して情報の拡散までしてくれます。知人や友人から紹介される情報は自然で、集客力があるものです。
この無理やり感のない自然な情報拡散こそが、ブログを運営する魅力の一つです。
⑤ 幅広い潜在顧客にアプローチできる
商品に関する情報だけでなく、自分が得意とする分野や関連する情報をブログで発信することで、より多くの潜在顧客層にアプローチすることができます。
仮に、男性をターゲットとする「男性向け化粧水」を販売するECサイトがあったとします。男性向けということもあり、ランディングページや商品ページでは、もちろん男性に向けた内容になっています。
したがって女性のユーザーには、ほとんど検索されないのは容易に推測できますね。しかし、販売拡大の為、幅広い潜在顧客(女性)を増やしていかなければならないという時に、ブログは便利です。
例えば、「彼氏にプレゼントしたい化粧水」というタイトル・内容で記事を書けば、彼氏のプレゼント用に化粧水を探している女性にアプローチできるわけです。
このようにしてブログ記事は、幅広い潜在顧客にアプローチできるのです。
ブログ運営で必要なこと
私はWebライティングを勉強した後、本格的にShopifyブログを運営し始めて約12か月、そして合計103記事を執筆してきました。(24年1月時点)
この経験を通じて、以下の5つは非常に大切だと実感しております。
・継続的な更新 ・AISASに沿った記事 ・有益なコンテンツを発信する ・モバイルフレンドリー ・1文を簡潔にする
継続的な更新
一般的にGoogleが新しい記事を認識し評価するのに3~6ヶ月かかると言われています。したがって、コンテンツを更新し始めて半年経ったくらいから集客の効果が表れてきます。
実際に私のサイトも、半年過ぎたあたりから集客数が増えてきています。
それに継続的なブログ更新により、定期的に訪問してくれるファンができます。定期的に訪問してくれるファンは、商品への購買意欲が高まるだけでなく、SNSに記事のシェアをしてくれたりします。
AISASに沿った記事
記事を書く時に大切なのが、態度変容モデルの「AISAS」のプロセス毎に、記事を書くことです。AISASとは、消費者が購買決定に至るまでの行動プロセスのことをいいます。
インターネットが普及し、この購買プロセスが一般的になりました。
Attention 注意 | Interest 興味 | Search 検索 | Action 行動 | Share 共有 | |
---|---|---|---|---|---|
お客様 | 自社サイト・商品 を知らない人 | 自社商品に興味が あり情報収集している人 | 商品を検討していて、 競合他社と品質、価格 の比較などを行っ ている人 | 商品を購入する人 | 既存顧客 |
この各プロセスにいるお客様にあわせた、コンテンツ記事を書いていかなければなりません。言い換えれば、一つのプロセスに偏った記事を蓄積しても、購入にまで至ってくれません。
例えば、よくあるのが、見込み顧客に購入してもらう為に、クーポンやキャンペーンばかりを実施しているECサイトを見たことはありませんか?
これは「行動」を促すプロセスになるわけですが、「注意」「興味」「検索」のプロセスを経て納得した方にしか響きません。
当たり前ですよね?どこのブランド、どんな商品かもよくわからないのに、クーポンやキャンペーンがあるから購入しようと思いますか?思いませんよね。
では各項目で、どんなコンテンツ記事を書けばいいのか、弊社の革販売サイトを例にしてお話しします。
Attention 注意 | Interest 興味 | Search 検索 | Action 行動 | Share 共有 | |
---|---|---|---|---|---|
お客様 | 自社サイト・商品を知らない人 | 自社商品に興味があり情報収集している人 | 商品を検討していて、競合他社と品質、価格の比較などを行っている人 | 商品を購入する人 | 既存顧客 |
目的 | 自社サイト・商品を知ってもらう | 自社商品を理解してもらい、購入を検討してもらう | 商品購入にあたり、 競合商品でなく、自社商品を購入してもらう | 継続して購入してもらい、口コミを広めてもらう | |
記事 コンテンツ | 革業界の豆知識記事など | ブランドストーリー&コンセプトを説明した記事 | 自社の強みに特化した記事など | イベントやプロモーション記事など | 使用感のインタビュー記事など |
コンテンツ回遊の仕組みづくり
態度変容モデル「AISAS」のプロセスを、自然に進んでいってもらえるようなコンテンツ作りをします。
例えば、「革業界の豆知識」記事の最後の欄に、自社の「ブランドストーリー」記事をリンクさせるなど。最終的に「Action」まで進んでもらえるようなコンテンツ回遊を目指します。
有益なコンテンツを発信する
記事が評価されるのに3~6ヶ月かかると先述しましたが、これはあくまで記事が評価される期間です。
記事が検索結果に上位表示されるかは、別問題です。上位表示させ、お客様に記事を読んでもらうには、有益なコンテンツであることが条件です。ですから、ある程度のコンテンツ運営の知識が必要になってきます。
有益なコンテンツとして一番大切なのは「お客様の悩みを解決する」記事を書くことです。これについては、Shopifyブログ記事の書き方でお伝えします。
モバイルフレンドリー
モバイルフレンドリーとは、2015年4月Googleがグローバル規模で実装したアルゴリズムです。言うなれば、スマートフォンで見にくいページの順位を引き下げる仕組みです。
というのも今や、Googleといった検索エンジンは、多くの場合スマートフォンを使って閲覧されているからです。事実、私のECサイトには、90%の訪問者がスマートフォンを介して、閲覧されています。
ですから、スマートフォンで見やすい記事は、検索エンジンで上位表示されやすいのです。
確認方法
Googleの「モバイルフレンドリーテスト」で自社サイトのURLを入力して、確かめてみてください。
対策方法
- テキスト文字を見やすいサイズにする。
- 画像の多用を避け、ページスピードを改善する。
- スマホ対応のECサイトを構築する。
- リンクやボタンを押し易いサイズ、間隔にする。etc
※Shopifyのテーマは、スマホ対応ページなので安心です。ちなみに私のオススメは、無料テーマ「Studio」です。「OS2.0 Dawn」をベースに設計されているので、既存デフォルトテーマ「Debut」より35%も早く読み取られるメリットも享受しています。
1文を簡潔にする
私も完全にできているわけではありませんが、1文を簡潔にしましょう。読みやすい文章の目安は、一文あたり25~50文字と言われております。
Shopifyブログ記事の書き方
「Shopifyブログ記事の書き方」についてお伝えする前に、Shopifyのブログ機能について、簡単にご紹介します。
Shopifyのブログ機能
Shopifyのブログ機能は以下の点で、優れています。
・ブログ制作がシンプルで簡単 ・SEO対策バッチリ ・HTMLの設定可能
詳しくは、別記事からご覧ください。では早速、Shopifyのブログ機能を使って、どうやってブログ記事を書いていくのかをお伝えしていきます。
ⅰ. 問題(目的)の見える化
ブログを運営する前に、現在の「問題を見える化」することが先決です。みなさんは、どんな問題を抱えていますか?
ECサイト販売で直面する課題
・リスティング広告からコンバージョンしない。 ・毎月の広告費用が負担になっている。 ・新規顧客獲得が進まない。 ・サイトの検索結果順位が下がった。 ・自社サイトやブランドが認知されていない。
上記のような問題をしっかりと明確にしてください。
そして、前述したブログの重要性を確認してみて下さい。問題がブログによって解決できるようであれば、ブログの実施に向けて、取り組むことをオススメします。
ⅱ. ペルソナの設定
自社商品を購入してほしいお客様像を具現化した人を「ペルソナ」と言います。ペルソナ設定の目的は、お客様目線になって考える為です。
その結果、顧客の深層心理にたどり着くことができます。本当に細かく設定します。
・年齢 ・性別 ・家族構成 ・居住地 ・職業 ・収入 ・趣味 ・性格
設定方法は、商品購入したお客様からイメージします。その中から一番多い顧客層で設定します。Facebook広告をしている方であれば、サイトへの訪問者の詳細情報がわかるので、その情報を基にペルソナ設定するのも有りです。
ペルソナの例
弊社サイトの実例です。
・年齢:47歳 ・性別:男性 ・家族構成:妻、息子二人の計4人家族 ・居住地:静岡県静岡市 ・職業:中小企業のプレス工業会社社長 ・収入:年収1,200万円 ・趣味:キャンプ、バーベキュー、ツーリング ・性格:家族だけでなく、趣味つながりの友人と外出するのが好き
さらに、正確なペルソナを設定する為に、上記で絞った条件に当てはまる顧客と、コミュニケーションをとりながら、潜在ニーズや深層心理を理解することも重要です。
その際、以下の内容を確認しておくと、ブログのテーマや目次を考える時に役立ちます。
・顧客の興味、関心 ・興味、関心の理由 ・新商品、サービスを探し始めるきっかけ ・商品、サービスを選ぶ理由 ・購入をためらう理由
ⅲ. テーマ(タイトル)の決定
次に、先述した態度変容プロセスAISASに沿って、テーマ(タイトル)を決定します。
今回は、注意(Attention)を引き付ける為のテーマにするとしましょう。「注意」のプロセスなので、記事を読んでもらいたい対象者は、自社商品を知らない方であることを理解しておきましょう。
次に大切なのが、事前に調べておいた「ペルソナ」の潜在ニーズや深層心理から、テーマを検討することです。
潜在ニーズや深層心理を考える
私のケース(クロコダイル革製品を販売するECサイト)で考えてみたいと思います。ペルソナが、中小企業の経営者なので、不安定な経済状況もありますから、会社の経営状況にはものすごい気を使われているはずです。
経営者の方は、努力されてるのは言うまでもないのですが、おそらく運も味方にしたいと考える経営者も多いと考えております。そしてクロコダイルは、一度咥えたら離さないという習慣から、一般的に風水に適した革と言われています。
これらのことから、風水に関するテーマを書きます。そして、キーワード「風水」を使って、経営運について調べている中小企業の社長に、コンテンツを読んでもらいやすくするわけです。
そして記事を読んだ経営者が、「クロコダイルは風水的にも良いのか!」と知ることで、注意(Attention)を引き付けることができるのです。このようにして、テーマを考えていきます。
テーマは32文字を目安に
テーマは、ペルソナが検索しそうなキーワードを盛り込みます。「経営者のビジネスを成功に近づける商売運を上げる風水」といった感じでしょうか。
テーマの全文字数が、検索エンジンに表示されるように、文字数は32文字を目安に決定しましょう。
ⅳ. 読者の悩みを想定
続けて読者、つまり「風水に興味・関心がある経営者」の悩みをイメージします。
- 風水とは何?
- 経営運を上げたい
- どんなアイテムが風水でいいのか。
- どんな色が運に強いのか。
- 風水と経営の関係性など
ペルソナになって考えてみると、色々な悩みがでてくるはずです。
ⅴ. 目次の設定
先ほど出した読者の悩みを、順序だてて目次にしていきます。
- 風水とは
- 風水とビジネスの関係性
- 風水でビジネス運を高めた実例
- 風水で気を付けなければならないこと
- ビジネス運に最適なアイテム
目次には、説得力のある根拠を盛り込むとベターです。ここでは、実際に風水によって成功へ導かれた実例を出したりすると良いかもしれませんね。
一方良い事ばかりでなく、気を付けなければならない事(悪い点)も記述すると、より記事の信頼性が増すと言われています。いい事ばかり書いている記事って怪しく見えてきませんか?
ここでいえば、風水にばかり頼りすぎない事というのを付け加えることが大切です。
ⅵ. わかりやすい文章にする
最後に読みやすく、説得力のある文章作成を心がける必要があります。
PREP方式
もし文章作成に慣れていなければ、「PREP方式」で文章(各目次)を書くことをオススメします。PREP方式とは、以下の順番で書かれる構成です。
1. 結論(Point) 2. 理由(Reason) 3. 具体例(Example) 4. 結論(Point)
説得力がある
当たり前ですが、結論Aに対し、理由Bがある。理由に対し、具体例Cがある。だから、結論Aなんだという説明は、自然と説得力があります。実際に例を挙げて、見てみましょう。
結論:犬は人間の最高のパートナーである。 理由:何故なら、どんな過酷な状況でも主人のそばに仕えるから。 具体例:忠犬ハチ公のエピソード。主人が死亡後も10年間、主人の帰りを待ち続けた。 結論:犬は人間の最高のパートナーである。
どうでしょうか?自然としっくりきませんか?
簡潔に伝えられる
先に結論を伝えるので、聞き手側も話を理解しやすくなります。逆に、結論が先に来ない人の会話って、話が長い傾向にありませんか?そして「結局、何が言いたいの?」とイライラしたりする経験はないでしょうか?
ですから、結論を先に伝えることで、話を簡潔に伝えることができます。一方、実際に記事を読む読者は、全ての文章を読んでいるわけではありません。言いたいことが簡潔でないと、読んでいる途中で離脱してしまいます。
ですからブログ記事でも、先に結論を述べて簡潔に伝えることが大切です。
ブログ運営に自信がない方
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