近年、ペットフードにおいてグラスフェッドビーフの人気が高まっています。特に、ニュージーランド産のグラスフェッドビーフは、その豊かな自然環境と倫理的な飼育方法が注目されています。

NZ産のグラスフェッドビーフは、オメガ3脂肪酸、ビタミン、そして抗酸化物質が豊富で、ホルモンや抗生物質を使用せずに飼育されているため、ペットの健康をサポートする理想的な選択肢となります。

ペットフードに使用される牛肉

ペットフードに使用される牛肉

畜産されている牛をイメージする時、おそらく牛が牧場で生い茂った草を食べているイメージを思い浮かべるでしょう。しかし、これは一般的な肉牛飼育からはほど遠いものです。そして、それは牛肉の栄養価にも影響を与えます。

ほとんどの商業的な肉牛飼育は、牛の成長速度を速める為の飼育システム(牛舎など)や糖質が多くエネルギー分の多い飼料を採用しています。何故なら、より成長の早い牛は費用対効果が高いからです。

一方、牧場の草を食べて育つ牛(グラスフェッドビーフ)は成長が遅く、ビジネス的観点から見ると適していないという考えが一般的です。さて、犬や猫のペットフードに使用される牛肉はというと、以下のようなものが当てはまります。

  • トウモロコシなどの穀物を主体としたエサで育てられた穀物牛。
  • 生涯のほとんどを牛舎で過ごす牛。
  • 成長速度を速める為のホルモン剤や抗生物質を投与された牛。

このような商業的肉牛飼育は、多くのペットフードメーカーに滞りなく牛肉を供給することを可能としますが、最終製品であるペットフードの栄養価は、グラスフェッドビーフのそれとは大きく異なり、それがペットの健康に影響を与えることがあります。

グラスフェッドビーフとは何か?

グラスフェッドビーフとは何か?

グラスフェッドビーフとは、自然環境のもとで放牧され、主に牧草を食べた牛から得られる牛肉のことを指します。この飼育方法を採用する農家は、通常、牛を含む家畜が自然な状態に近い条件で育てられるべきだと考えています。商業的肉牛飼育ほど多く生産はできないかもしれませんが、より健康で栄養価の高い牛肉を生産することができます。

そのため、グラスフェッドビーフを専門とする多くの農場では、牛舎での飼育ではなく、出来る限り本来の生活環境に合わせて牛が牧草地を自由に歩き回れる飼育方法をとっています。これには広大な肥沃な土地が必要であり、牛が成長するためには、何エーカーもの牧草を食べる必要があります。

これらの農場では通常、牛を急速に成長させる為のホルモン剤を使用しません。また、農家は抗生物質ではなく、バイオセキュリティ(生物や病気の外部からの侵入を防ぎ、蔓延を防止すること)と優れた管理手法によって牛を病気から守っています。このようにして生産された牛肉は、ホルモンや抗生物質が含まれていない安全な牛肉となります。

ただし、全てのグラスフェッドビーフが上記した環境・条件で生産されているわけではありません。ドッグフードやキャットフードに使用するグラスフェッドビーフが、倫理的に飼育され、抗生物質やホルモンを含まず、サステナブルな環境で生産されているかは逐次製造メーカーへの確認が必要です。

グラスフェッドビーフの健康上の利点

グラスフェッドビーフの生産は、商業的に飼育された牛肉とは大きく異なります。では、それによって最終ペットフード製品にどのような利益をもたらしてくれるのでしょうか?

オメガ3脂肪酸が豊富

グラスフェッドビーフは、商業的に育てられた牛肉よりもオメガ3脂肪酸が多く含まれており、ペットフードに欠かすことのできない非常に重要な栄養素です。というのも、犬や猫はオメガ3脂肪酸を体内で生成することが出来ない為、ペットフードから摂取しなければなりません。

そして、オメガ3脂肪酸は脳、心臓、皮膚、および被毛といった多くの面で重要な役割を果たします。例えば、オメガ3脂肪酸は、子犬や子猫の脳と目の適切な発達を助け、年を取った犬や猫の脳機能を維持・向上が期待できます。

また、オメガ3脂肪酸はオメガ6脂肪酸とのバランスを保つ上でも大切です。オメガ3とオメガ6脂肪酸のバランスが重要な理由は、これらの脂肪酸が炎症に影響を与える可能性があるからです。

一般的に、オメガ3脂肪酸はオメガ6脂肪酸よりも炎症を引き起こしにくいとされていますが、これらのバランスが崩れると、慢性的な軽度の炎症状態が生じ、肥満、癌、糖尿病などの病気の発症に関連しているとされています。

ビタミンと抗酸化物質が豊富

ビタミンと抗酸化物質は、どの年齢の犬や猫にも大切です。グラスフェッドビーフは、ビタミンAとEが穀物飼育牛より豊富に含まれています。ビタミンAは皮膚、筋肉、および被毛の健康に不可欠であり、ビタミンEは抗酸化作用があります。

さらに、ある研究では、グラスフェッドビーフは抗がん作用のあるグルタチオンやスーパーオキシドディスムターゼのような抗酸化物質の含有量が多いことが発見されています。

抗生物質・ホルモン剤を含まない

商業的な肉牛飼育では、牛の筋肉や骨の成長を促進する為のホルモン剤が使用されたり、また病気を予防するために抗生物質が牛に投与されることがあります。過去には市場で販売される牛肉にこれらの残留物が多く含まれたことで、ペットだけでなく人間にも悪影響を与えました。

さらに、抗生物質が投与された牛肉を使用したペットフードを普段から摂取していると、いざペットの治療で抗生物質が必要な際に抗生物質が十分に効かなくなる可能性もあります。また、抗生物質は、ペットの自然な腸内細菌叢のバランス異常や消化問題を引き起こす可能性があります。

そして、ホルモン剤のわずかな量でも、ペットの健康に悪影響を及ぼす可能性があります。ほとんどの農場では、牛にホルモン剤がほとんど投与されていないか、ホルモン剤の残量基準に基づいて管理されていますが、ペットフードに使用される牛肉にホルモン剤が使用されている可能性は否定できません。

これらのことから、抗生物質やホルモン剤を全く含まないグラスフェッドビーフを使ったペットフードを摂取することは、犬や猫の健康を維持していく上で最良の方法とも言えます。

お問い合わせや相談について

お問い合わせや相談について

当社のOEMサポート事業は、お客様の代わりにニュージーランドにあるOEM工場を探し、商品企画、開発、製造、輸送のお手伝いを実施しています。

グラスフェッドビーフを使ったドライフード、フリーズドライ、エアドライ、レトルト、トリーツといった様々なドッグフードやキャットフードの開発において、企業様の要望に即しながら包括的なサポートをご提供します。

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