ECサイトを経営している皆さんは、集客の為に何かしらの広告を実施していると思います。例えば、リスティング広告、SNS広告、インフルエンサーを利用した広告など。
しかし一定のコストをかけたにもかかわらず、期待していたほど集客効果が出ていない、もしくは集客具合が鈍化してきている場合は危険です。もしその状態を放置してしまうと、近い将来、広告費用が売上額を超える時がやってきます。
そうならない為に大事なことは一つ。「ステップメール」による集客です。ステップメールは低コストで、ユーザー⇒ファンに変える自動集客方法です。今回は長期的な経営を実現していくために、とても大切な要素が詰まったステップメールをご紹介していきます。
ステップメールとは
ステップメールとは、一定期間に自動配信するメールシステムです。例えば、ユーザーのメルマガ登録や資料請求を起点に、あらかじめ作成しておいたメールを、決められたタイミングで順次配信する仕組みです。
オンラインビジネスで一般的とされる、消費者が購入決定に至るまでの行動プロセスAISASに沿って考えてみます。
自社サイトのステップメール事例
タイミング | 0日目 | 1~2日目 | 3~5日目 | 6日目 | 7日目~ |
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態度変容プロセス | Attention 注意 | Interest 興味 | Search 検索 | Action 行動 | Share 共有 |
お客様 | 自社サイト・商品を知らない人 | 自社商品に興味があり情報収集している人 | 商品を検討していて、競合他社と品質、価格の比較などを行っ ている人 | 商品を購入する人 | 既存顧客 |
目的 | 自社サイト・商品を知ってもらう | 自社商品を理解してもらい、購入を検討してもらう | 商品購入にあたり、競合商品でなく、自社商品を購入してもらう | 継続して購入してもらう。 口コミを広めてもらう。 | |
ステップメール | N/A | ブランドストーリーの紹介 ブランドコンセプトの紹介など | 自社製品の希少性自社製品の素材価値の紹介など | イベントや プロモーション記事など | 購入後のアフターフォロープロモーションなど |
先述したようにステップメールは、メルマガ登録や資料請求された後にスタートします。つまり、アクションを起こしたユーザーは、既に自社商品に対して「注意」を払っていることになります。
しかし、だからといっていきなり購入の「行動」を取るかというと、そうではありません。皆さんも知らないブランド商品を、いきなり購入することはしませんよね?
ですから、ユーザーが購入前に必要としている情報をユーザーの必要とするタイミング (AISAS) で、順次提供する必要があります。それを実現できるのがステップメールというわけです。
ステップメールとメルマガの違い
メルマガ
メルマガは、ある期間を起点に一斉配信するシステムです。例えば、新商品発売、クリスマスキャンペーンといったタイミングでメール配信されます。いわゆる、発信者側が起点となります。
ステップメール
一方、ステップメールはユーザーのアクションを起点にメールが配信されます。ですから、各ユーザーに合わせたメールコンテンツを配信できる仕組みです。
まとめると、メルマガは発信者側のタイミング、ステップメールはユーザー側のタイミングでメール配信される仕組みです。
ステップメールが集客に優れているワケ
ユーザーの態度変容に沿って、適切な情報を適切なタイミングでメール配信できる非常に重要なツールであることが分かりました。しかし、自社が持つオウンドメディアにおいて、ステップメールが集客に効果的だと言われる所以は、他にもあります。
低コストで集客できる
ステップメールのシステムは、割とリーズナブルな価格で導入することが出来ます。
私は、ECプラットフォームShopifyで利用できる「Klaviyo」を使用しておりますが、メール配信数500通/月まで無料で利用できます。
メルマガ・ステップメール配信システム「オートビズ」だと、月1,815円から利用することが出来ます。なんと1.4万通/日を配信することが可能です。
ファンを作ることができる
先ほど触れましたが、ステップメールはユーザーが購入前に必要としている情報を、消費者の必要とするタイミング (AISAS) で順次提供することができます。したがって、コンテンツ内容に共感を持ってもらいやすくなるのです。
それだけでなく、「単純接触効果」と言って繰り返しユーザーと接触機会を増やすことで、好感度が高まると言われています。その結果、ユーザーからファンになってもらえるのです。
不労自動集客を実現できる
特にECサイト運営に多くの工数をかけられない中小企業にとって、 自動集客を実現できるステップメールは重要です。というのも、たいていの中小企業ではECサイト運営以外にも本業があり、限られた時間や工数で運営されていることが多く、自動化した集客方法が求められるからです。
ステップメールは一度メールコンテンツを作成してしまえば、自動で決められた内容を順番通りにメール配信してくれるので、少数精鋭企業との相性が良いとされています。
相乗効果を産む運営方法
これまでの説明だけを聞くと、ステップメールは完璧な自動集客ツールのように思えるかもしれません。しかし実は、短所があるのも事実です。ステップメールの短所とは、メールコンテンツ作成の際、根気が必要となる点です。
例えば、7日間のステップメールを作成しようとすると、7通のメールコンテンツが必要になりますよね。さらに、メールコンテンツについても、何を書いて、どのような順番で配信すれば良いのか時間をかけて検討&作成することが要求されます。
ビジネスブログと併用する
そこでオススメなのが、自社サイトのブログコンテンツと併用することです。具体的に、10記事程ビジネスブログが蓄積されてきた段階で、ステップメールを実施します。
そうすれば、蓄積してきたブログコンテンツを、そのままステップメールに使うことができるので、手間を省くことができます。ここで必ず気を付けて頂きたいのが、ビジネスブログの内容です。
当記事で何回も述べていますが、ユーザーの態度変容 (AISAS) に沿ったコンテンツを書いていかなければなりません。配信するコンテンツの順番も、態度変容に沿って配信してあげて下さい。