日本の貿易・通関統計では、国毎もしくはエリア毎での日本からの輸出数量・金額、もしくは日本への輸入数量・金額を調べることができます。つまり、対象品目の「市場規模」「輸入単価」を確認することができるので、以下のことが出来ます。
・市場規模を把握できる(〇) ・自社製品の価格競争力を確認できる(〇)
こんな方にオススメ
・日本国内で起業を考えている。
・日本に海外の商品を仕入れたい。
・日本から海外へ商品を輸出したい
事前に確認すること
日本の貿易・通関統計で出来ること
・市場規模を把握できる(〇) ・自社製品の価格競争力を確認できる(〇)
調べる目的を明確にする。
何事においてもそうですが、調査する目的を明確にしてください。例えば、「日本での市場規模を把握する為」であれば、「日本への輸入量を調べる」と明確になります。
当たり前のように聞こえますが、事前に目的を明確にしておかないと、調べている途中で明後日の方向へ行ってしまうことがあるので、気を付けて下さい。
対象物のHSコードを調べる。
対象:綿製プリント付きTシャツ (HSコード:610.910.010) 目的:タイから日本に輸入されている対象物の市場規模を把握する為 手段:タイからの輸入量を調べる
まず調べたい対象物の「HSコード」を調べてください。
今回調べる「対象、目的、手段」を上記にまとめました。では早速見ていきましょう。
貿易・通関統計の調べ方
➤ 貿易統計 :品別国別表 :条件入力 :財務省貿易統計
下記のリンクをクリックして、財務省貿易統計サイトへ行きます。そして【全国の統計品目情報】にある、「A-1 品別国別表」をクリックします。
ここでは、各品目について、どの国と貿易しているのかが分かります。他の項目の調べ方も基本同じなので、 「A-1 品別国別表」 の調べ方をマスターすれば問題なしです。
①輸出入の指定
・輸出 ・輸入
タイからの輸入量を調べるので、「輸入」を選択します。
②統計年月の指定
・単一年月 ・年内の複数月 ・年内の累計 ・年度内の累計
今回の目的は、市場規模を把握するためです。精度の高い統計データを取得するには、少なくとも一年以上のデータを取得するのが望ましいです。ということで、「20年度内の累計」を選択します。
③品目の指定
・品目コード指定 ・範囲指定
既に対象物が綿製プリント付きTシャツであるので、「品目(HS)コード指定」を選択します。HSコードを入力する際、ピリオドの入力は不要ですので、「610910010」と入力します。
④国の指定
・全対象指定 ・地理圏指定 ・経済圏指定 ・州指定 ・国参照指定 ・国コード指定
今回はタイからの輸入なので、「国参照指定」を選択すれば問題ありません。しかし、「全対象指定」にすると全国から輸入されている量が分かり、比較分析もできるので便利です。したがって、今回は「全対象指定」を選択します。
⑤表示件数の指定
・20件 ・50件 ・100件 ・200件
より多い件数にすることで、同じページ内で閲覧できるので見やすくなります。よって「200件」を選択します。
⑥検索
以上の選択内容を下記にまとめました。
輸出入の指定:輸入 統計年月の指定:年度内の累計、2020年度4-3月 品目の指定:610.910.010 国の指定:全対象指定 表示件数の指定:200件
最後に、「検索」ボタンを押します。
検索結果の見え方
Excelファイルへの抽出方法
検索結果が、上記画面です。エクセルにダウンロードすると、輸入量や金額ベースで並べ替えできるので便利です。したがって、「CSVダウンロード」をクリックします。
上記画面が、エクセルにダウンロードし、数量の大きい順に並べ替えた結果です。これにより、タイからの年間輸入量が、 全国の輸出国の中で14番目に多い、106,158KGであることがわかりました。
このようにして日本の貿易・通関統計では、国毎に日本からの輸出数量・金額、もしくは日本への輸入数量・金額を調べることができます。日本に関する市場調査に活用してみてください。